骨折歴があり、骨粗しょう症に悩まれている患者さんのケース

骨粗しょう症、腰痛、膝痛、通院困難、注射治療
患者さん 88歳、男性、D さん
症状 大腿骨骨折後、もう骨折が起こらないように骨粗しょう症の治療をしたい。
実施した診療や医療 骨粗しょう症に対する注射治療および治療効果を判断する骨密度測定。
現在の状況 自宅で骨粗しょう症に対する治療を行い、定期的に骨密度を測定しフォローアップ。

大腿骨頸部骨折により入院していた D さん。退院後は自宅でご家族と過ごすことになっていましたが、入院中に骨粗しょう症と診断されたことが、ご家族もずっと気になっていました。

ご家族
「とりあえず無事退院できたけど、また骨折したらどうしよう。骨粗しょう症って言われたし。また簡単に骨折したりしてしまうんじゃない。治療してほしいけど・・どこの病院に行けばいいのか・・そもそも病院に何回くらい行けば治るのかな・・1か月に何回もだったら無理だ・・」

今後同じような骨折が起こらないように、骨粗しょう症の治療をしようにも、皆さん忙しく、通院に付き添える方はいません。D さん一人での通院はもちろん難しい。そこで、以前、入院中の病院のソーシャルワーカーさんから聞いた訪問診療(在宅医療)のことを調べてみました。

訪問診療では、自宅で骨粗しょう症に対する注射による治療や、骨密度の検査も可能 であるとわかり、ご家族は訪問診療を行うことに決めました。
ソーシャルワーカーさんに相談すると、訪問診療を行っているクリニックをいくつか紹介され、ホームページを見てみました。
相性の良さそうなクリニックに決め、連絡し、訪問診療が開始となりました。

在宅医がご自宅に伺い、D さんは 自宅にいるままで、骨粗しょう症の治療や検査を行うことができるようになりました。

医師からのメッセージ
病院と同じように、自宅でのレントゲン検査が可能です。自分の骨密度がどのくらいか、実際の数字で確認しておきましょう。ちなみに私は年齢相応の骨密度でした(ギリギリ)。

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